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今回は、今ベトナムの若者がどのようなアプリを普段使用しているのかをご紹介したいと思います。
結論から申し上げると、ものすごく「ベタ」なのですが、友人や家族とのコミュニケーションが好きなベトナム人の生活の実体が垣間見えるんじゃないかと思います。
国産無料メッセンジャーアプリ「Zalo」
Zaloはベトナム人技術者によって開発されて、2012年末にローンチされました。2016年4月下旬にZaloはユーザ数が5千万人に達しました。これは、ベトナム人の実に2人に1人がZaloを使用していることになります。そして、1.12秒毎に新規ユーザが一人増えているということにもなります。
機能開発を続け、Zaloはチャット機能のみならず、求職、交通、飲食、健康、公共サービスや電気、水道等の生活インフラを目指してサービス範囲も広げています。
具体的には、Zaloの最新版では病院のスケジュールを予約したり、住宅で電気使用状況を監視したり、行政からの情報を検索できたり、航空券を購入したりできます。PCの最新版では大容量で高速なファイル送信や、スクリーンショットを素早く送信できたり、TV会議の部屋を作る等、より高機能をサポートできるようになっています。
私の個人的な見方では、Zaloは端末にプリインストールされているために見かけ上ユーザー数が増えているだけで、実態はみんなFacebookチャットを使っているとばかり思っていました。しかし、Zaloはすでにベトナム人の生活に深く溶け込んでおり、間違いなく国内では人気のアプリの一つです。
Facebookの統計によると、ベトナムではFacebookの月間ユーザ数が3千万人となり、そのなかでも、モバイルでアクセスするユーザ数は2千7百万人にのぼるということです。言い換えれば、毎日
ベトナム人のFacebookユーザが1日にFacebookに費やす平均時間は2.5時間で、1日テレビを視聴する時間の2倍です。Facebookは、これは世界のFacebook使用平均時間より13%高いと述べています。ベトナムでFacebookユーザの年齢がかなり若いことが原因とみられています。また、ベトナム人ユーザのFacebookでの最も人気のある2つ使い方は、友達とのチャットと、好きなブランドのFacebookページにアクセスすることです。
Facebookをオンラインショッピングとして使用するベトナム人ユーザも増えています。ベトナムのFacebookユーザの約40%はFacebookを通して新しい商品・ブランドを見つかったことがあるそうです。ファッション・美容、飲食サービス、及び旅行は最も多く検索される商品・ブランドとなっています。
YouTube
2014年にYouTubeは「.vn」ドメイン名を取得し、ベトナムで公式にサービスを開始しました。これはYouTubeにとってベトナムは一つの重要な市場であることを示す重要なステップです。またこれにより、ベトナム人はYouTubeでベトナム語コンテンツを簡単に検索できるようになり、コンテンツ制作者もより簡単にコンテンツを制作できるようになり、YouTubeパートナープログラムを通してより収入を得ることができるようになってきています。
テレビでのゲームショウの普及に伴い、これらのゲームのクリップがベトナムで最も視聴されたクリップのリストと、ユーモラスなコンテンツを含む映画サウンドミュージックのクリップと並んでいることは驚くべきことではありません。 一般的に、最も視聴されたビデオは、リラックスした面白いコンテンツで、ベトナムのユーザーは面白いコンテンツを愛し、笑いがあり、エンターテインメントのツールとしてYoutubeを使用していることがわかります。
ベトナムで最もホットなクリップに、ベトナムの有名人がキャスティングされている、ユニークなスタイルのミュージックビデオ「Luat Nhan Qua(原因と結果の法則)」があります。これは2016年の2月にアップされ、2017年6月現在、1億3000万回視聴されています。
年間で最も人気のあったベトナムの音楽クリップ10件を見ると、ベトナム国内のインターネットユーザのトレンド及び音楽の好みをほとんど把握することができます。現在音楽市場でホットな歌手はSon Tung MTP、Phan Manh QuynhやNoo Phuoc Thinhです。
東南アジア向け配車アプリ「Grab Taxi」
2012年にサービス開始したGrabは、タクシー配車アプリから始まり、現在では40万人の運転手が登録し、2100万台のモバイルにインストールされた、東南アジアに最も大きな「交通会社」の一つに成長してきています。このアプリにはタクシー配車のGrabTaxi、ハイヤー配車のGrabCar、バイク配車のGrabBike、相乗りのGrabHitch、配達のGrabExpressがあります。
ベータ版の立ち上げから1ヶ月後に、タクシー配車GrabTaxiのアプリは予期せず、ベトナム市場でApp Store (iOS)とGoogle Playの「観光・交通」カテゴリランキングで1位を獲得しました。ベトナムでタクシー配車サービスを半年間提供した後、2014年末にGrabTaxiサービスはホーチミン市でバイク配車GrabBikeを本格的に開始し、現在ベトナム国内でGrabBikeに登録しているバイクは2万台以上にのぼります。そして暇な時間に収入を得たい学生や会社員に働く機会を提供しています。
若者にとっては、伝統的なXe Omサービス(バイクタクシーのこと)より運転手の情報、バイクの登録番号、運転手の写真が明らかになるという点で安全性が高いため、GrabBikeサービスの人気がでています。また、このバイク配車サービスを使用することは、アプリで運賃価格が自動的に計算され、又は忘れ物がある場合は運転手の情報により連絡できるため、より便利です。GrabBikeの価格は初乗り3キロで9千ドン(約45円程度)、以降の1キロごとに3千ドン(約150円)です。つまり、ホーチミン市1区の中心部からPhu My Hungまで、又はハノイ市のHoan Kiem湖からHo Tay湖までで、運賃価格はたったの1万5千ドン程度(約75円)です。
外食検索アプリ「Foody」
2012年8月にWebサイト版で立ち上げ、3ヶ月後にiOS版が誕生したFoodyは人気のあるモバイルアプリの先駆けです。FoodyはiOS、AndroidとWindows phoneのアプリを提供しています。Foodyの特徴はWebサイトのインタフェースが使いやすく、外食のみに注力し、わかりやすく実用的なレビューを見ることができ、質の高い画像が表示され、カテゴリ別に場所を区分している点です。
現在、Foodyは75万ヶ所のレストラン情報を提供し、MUUが250万人以上、1日のビュー数が18万、レビュー総数が16万に達します。Foodyは今や外食検索アプリのデファクトスタンダードで、多くの企業がFoodyに興味を持っています。