「ベトナムオフショア開発で失敗する事例 〜受託側編〜」で書かせていただいたように、オフショア開発では開発チームとのコミュニケーションがより難しく、且つ、重要になってきます。その為、オフショア開発会社各社は様々なコミュニケーションチャネルや、様々なスキルセットを持った窓口となる担当者を提供しています。
本ブログでは、ラボ開発をする際に弊社でどのようなコミュニケーション手段が可能かをご紹介差し上げます。
弊社でラボ開発をやる場合は、基本的に全てのコミュニケーションをリモートでやることになります。残念ながら弊社には、お客様のオフィスでオンサイトで開発できるリソースはございません。その代わり、下記のような体制でコミュニケーション濃度を下げないように努めております。
日本人エンジニアがブリッジを担当
一般的なオフショア開発では日本語を話せるベトナム人エンジニアがブリッジを担当することが多いですが、弊社は必ず日本人エンジニアがブリッジを担当します。したがってコミュニケーションは全てネイティブの日本語で出来ますし、ドキュメント化しづらい微妙な部分もコミュニケーションを取りながら詳細を詰めていくことは可能です。
また、ブリッジにかかる工数は弊社では頂いておりません。アサインする開発者のみの工数分費用を頂いております。
ただし、ブリッジはあくまでコミュニケーションギャップを埋めるための役割であって、「ソフトウェアを生産する」という本来の役割は果たしていません。また、コミュニケーションチャネルが一つ無駄に増えるので、弊社の考えではブリッジは極力いないほうが効率的です。もし英語でのチャットはドキュメント作成が可能なお客様であれば、弊社エンジニアと直接英語でコミュニケーションを取ることをおすすめしております。
チャットツールでの頻繁な連絡
メールは使用しません。コミュニケーション頻度が下がるためです。
プロジェクトを進行していると「ちょっと確認したい」「ちょっと質問したい」という場面が少なからずあると思います。同じ空間で仕事をしていると、それはちょっとした会話で事足りますが、リモートではそれが出来ませんので、Slackやチャットワークのようなチャットツールで補っています。これらのツールは外部のプロジェクトマネジメント用のツールと連携できるので、タスクのアップデートがあった場合もチャット上ですぐに検知出来ます。
日本人エンジニアが外出ですぐにレスポンス出来ない場合でも、専属の通訳が現場の開発チームに翻訳して伝えるという対応も可能です。
緊急時や定例会議用にテレビ会議
SlackやGoogleハングアウトを使用したテレビ会議も可能です。ベトナムではまだインターネットの速度がいまいちなので、ビデオをオフにして音声のみの会議体を持つことのほうが多いかもしれません。
緊急時や定例会議等では、より密接なコミュニケーションを実現するためにテレビ会議を使用することが多いです。
最終手段は御社へ直接伺います
まだ弊社では実績がありませんが、もしプロジェクトが炎上してオンラインではどうにもなりそうにもない場合には、私が直接御社へ伺って現状把握、課題解決のための議論、現地開発メンバーへの伝達によって消火活動にあたることも可能です。ハノイから日本へは深夜便が飛んでいますので、最速で次の日の昼には到着できるでしょう。まだ小さい会社ですので、それくらいのフットワークの軽さで仕事できるのも強みです。