「こんにちは、スクーティー代表のかけやと申します。
弊社は生成AIを強みとするベトナムオフショア開発・ラボ型開発や、生成AIコンサルティングなどのサービスを提供しており、最近はありがたいことに生成AIと連携したシステム開発のご依頼を数多く頂いています。
「Gemini」と「Map Explore」というキーワードを最近よく耳にするかもしれませんが、具体的にはどのようなものなのでしょうか。専門知識を持つ方でも、AIの進化によって可能になった新しい機能やその潜在能力について知りたいと感じていることでしょう。
特に、GeminiモデルがPlaces APIにどのように活用され、ユーザーの場所検索体験を向上させているのかが気になる点です。また、Maps JavaScript APIで導入されたフォトリアリスティックな3Dマップは、開発者にとってどのような利点をもたらすのでしょうか?
この記事では、Google Maps PlatformにおけるGeminiとMap Exploreの最新情報を、具体的な事例やコードを交えながら詳しく解説します。AIが進化させた場所検索と3Dマップ体験の可能性を、一緒に探求していきましょう。
Google Maps PlatformにおけるAIの進化


まず生成AI導入について知りたいという方は、ぜひこちらの記事を先にご覧ください。
関連記事:Gemini 2.0: Google最新AIの速報


Google Maps Platformの進化とAIの役割
約20年前、最初のGoogle Maps APIが公開され、ウェブやモバイルにおける地理空間体験に革命が起こりました。シンプルな2Dマップから始まり、高解像度の衛星画像、そして現実世界のリアルな3Dモデルへと進化を遂げてきたGoogle Maps Platform。


その進化の過程において、AIは常に重要な役割を果たしてきました。AIは、マップデータの最新性を維持するために欠かせない存在です。また、AIとコンピュータービジョンを融合させることで、より没入感のある体験を生み出すための原動力となっています。
Google I/O ’24で発表された新たな機能
Google I/O ’24では、Google Maps Platformの3Dデータセットの可能性をさらに広げる、新たな機能が発表されました。これらの機能は、AIの活用範囲をデータの領域から製品へと拡大し、開発者にとってより使いやすく、革新的なマップ体験を構築することを可能にします。
これにより、開発者は新しい技術を活用して、より高度な地理空間体験を提供できるようになります。AIの進化は、地図の精度やリアルタイム性を向上させ、ユーザーにとってより直感的で便利なサービスを提供する基盤となっています。
Geminiモデルが実現するAI搭載のPlaces API


Places APIにおけるGeminiモデルの活用
Google Maps Platformは、AIをデータだけでなく、初めて製品にも導入しました。その第一歩として、Places APIにGeminiモデルの機能が搭載されました。これにより、場所に関する情報提供がより高度になり、ユーザーエクスペリエンスが向上します。Geminiモデルは、ユーザーが求める情報を迅速かつ正確に提供するための強力なツールであり、開発者にとっても新たな可能性を開くものです。
AIを活用したPlace summariesとArea summaries
Places APIで利用可能なGeminiモデルの機能により、場所やエリアに関する有益で生成的なAIサマリーを表示できるようになりました。Place summariesは、レストラン、ショップ、観光名所、公園などの場所に利用できます。


これらのサマリーは、ユーザーが探している場所を簡単に見つけられるようにするだけでなく、開発者が場所のカスタム説明を作成する手間を省くことができます。Area summariesは、ユーザーが近くのエリアで何ができるかをより深く理解するのに役立ちます。ある場所から徒歩圏内にあるショッピング、レストラン、観光名所などの概要を提供します。
AI搭載のcontextual search results
また、より多くのコンテキストを提供することで、ユーザーが特定の検索結果が表示される理由を理解しやすくなりました。AI搭載のcontextual search resultsにより、ユーザーが「犬連れOKのカフェ」と検索した場合、関連する飲食店の一覧が表示されます。さらに、レストランに犬がいる様子のレビューや写真が目立つように表示されます。これにより、ユーザーは自分のニーズに最も適した場所を簡単に見つけることができ、検索体験がよりパーソナライズされたものになります。
Maps JavaScript APIで実現する没入型3Dマップ体験


Maps JavaScript APIにおけるフォトリアリスティック3Dマップ
Maps JavaScript APIでフォトリアリスティック3Dマップが試験的に導入されたことで、使い慣れた単一のAPIを通じて構築された没入型ウェブ体験の新たな時代が始まりました。開発者は、Google独自のレンダリング技術を使用して、Maps JavaScriptでGoogleの高解像度3Dマップにシームレスにアクセスできるようになりました。これにより、開発者はより多くの選択肢と使いやすさを手に入れることができ、開発の合理化とエンドユーザーにとって高性能な体験の提供に役立ちます。


ネイティブウェブプログラミング言語による3Dデータの活用
Maps JavaScriptのフォトリアリスティック3Dマップは、ネイティブウェブプログラミング言語を使用して3Dデータを生き生きとさせ、開発者は追加のレンダリングツールなしで魅力的な体験を作成できます。
不動産のバーチャルツアーの強化、旅行サイト向けのグローバルな目的地の再現、超現実的な都市環境の作成など、Maps JavaScriptの3Dマップは、Googleの広範なカバレッジと信頼できるインフラストラクチャによってすべてが強化された、没入型3D体験の構築をこれまで以上に容易にします。これにより、開発者はより多様なアプリケーションを迅速に開発し、ユーザーに対して新しい体験を提供することが可能になります。
アマルフィ海岸のインタラクティブ3Dマップ
3Dマップは、実際に体験することができます。以下のインタラクティブな3Dマップを使用して、息を呑むようなアマルフィ海岸を探検してみましょう。海岸沿いを移動したり、ズームインして象徴的なサンタンドレア大聖堂を見つけたりできます。
エンドユーザーのためにどのような可能性を解き放つことができるか想像してみてください。これにより、ユーザーは現地にいるかのような体験を得ることができ、旅行の計画や観光の楽しみ方が大きく変わる可能性があります。
React Componentsによる迅速かつ容易な開発


React Componentsの導入
昨年のGoogle I/Oでは、開発者がより迅速かつ簡単にマップを構築できるように、ウェブコンポーネントがリリースされました。今年は、ReactウェブアプリにMaps Javascript APIコンポーネントを統合するための最初のGoogleが後援するライブラリである[React Google Maps Library]の公式1.0リリースが発表されました。
Reactアプリケーションへの統合
このライブラリにより、開発者はMaps JavaScript APIによって提供されるすべての機能をReactアプリケーションに簡単に統合できます。これにより、開発プロセスが効率化され、ユーザーに対して高度な地図機能を迅速に提供することが可能になります。Reactを使用することで、開発者はより柔軟でスケーラブルなアプリケーションを構築でき、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
まとめ:GeminiとMap Exploreが切り拓く未来


Google Maps Platformの進化と開発者の役割
これらの進歩は、マップで可能なことの限界を押し広げ、開発者が次世代の地理空間体験を構築できるようにするというGoogleのコミットメントを表しています。これらの新しい製品と機能の詳細については、[Google I/Oの技術セッション]と、Maps Composeライブラリに焦点を当てた[ワークショップ]をご覧ください。LinkedInでGoogle Maps Platformをタグ付けすることも忘れないでください。皆さんが何を構築するのか、楽しみにしています。
その他のGemini活用事例


GoogleフォトにおけるGeminiの活用
Geminiは、Google Maps Platformだけでなく、他のGoogle製品にも活用されています。例えば、Googleフォトでは、Geminiの力を借りて、すべての写真アルバムを1か所にまとめる「Ask Photos」機能が間もなくリリースされる予定です。
この機能は、ユーザーが写真をより簡単に整理し、特定の写真を迅速に見つけることを可能にします。AIによる自動分類やタグ付けにより、ユーザーは膨大な写真ライブラリの中から必要な写真をすぐに見つけることができ、写真管理の効率が大幅に向上します。
写真整理と検索の進化
この機能により、ユーザーは写真を探しやすくなるだけでなく、AIによる写真の自動分類やタグ付けも可能になります。これにより、膨大な写真ライブラリの中から必要な写真を迅速に見つけ出すことができます。AIの進化により、写真の整理と検索がより直感的で効率的になり、ユーザーの体験が向上します。
3Dストリーマー技術におけるGeminiの活用


TGSによる3Dストリーマー契約の獲得
エネルギーデータとインテリジェンスの大手プロバイダーであるTGSは、南大西洋における大規模な3Dストリーマー契約を獲得しました。この契約では、TGS独自のGeoStreamerとGeminiソース技術が使用されます。これにより、より高品質なデータを取得し、エネルギー探査の効率を向上させることが期待されています。
高品質な3Dデータの取得
Geminiソース技術は、従来の技術よりも高品質な3Dデータを取得することを可能にします。これにより、エネルギー探査の効率が向上し、新たな資源の発見につながることが期待されます。高品質なデータは、より正確な分析と意思決定を可能にし、エネルギー業界における競争力を高める要因となります。
まとめ:Geminiがもたらすイノベーション


様々な分野におけるGeminiの可能性
Geminiは、場所検索、写真整理、エネルギー探査など、様々な分野でイノベーションを起こしています。AIの進化によって、私たちの生活はますます便利で豊かになっていくでしょう。これからもGeminiがどのように新しい可能性を切り拓いていくのか、注目していきたいところです。
この記事では、Google Maps PlatformにおけるGeminiとMap Exploreの最新情報を、具体的な事例やコードを交えながら詳しく解説します。弊社では、より柔軟で多様な業界ニーズに対応した生成AIコンサルティングサービスを提供しています。生成AIを活用した業務効率化や新たな価値創出にお悩みの方はぜひご連絡ください。